DXは大企業の話じゃないー頸城建工が証明した、地方中小企業にこそ必要な業務効率化

少子高齢化・人手不足に直面する地方中小企業はDXをどう実行すべきか。新潟県上越市の頸城建工が展示会をきっかけに生成AI研修を即決導入し、3時間の業務を5分に短縮。現場で起きた変化と成功の理由を詳しく紹介します。
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Mar 16, 2026
DXは大企業の話じゃないー頸城建工が証明した、地方中小企業にこそ必要な業務効率化
いま多くの企業が直面しているのは、少子高齢化・人手不足という構造的な課題です。その解決策として「DX」や「生成AI」が語られることは増えましたが、いまだに「大企業の話」「IT企業の話」と感じている中小企業も少なくありません。
しかし今回お話を伺ったのは、新潟県上越市に本社を構える総合建設会社、株式会社頸城建工。地方に根ざした企業でありながら、展示会での出会いをきっかけに即決で生成AI研修を導入し、実務レベルでの業務効率化を実現しました。
本記事では、なぜ地方中小企業が生成AIに挑戦したのか、そして現場にどのような変化が生まれたのかを詳しくご紹介します。

今回の研修を導入された背景

インタビュアー(以下、スパルタ):
本日はお時間をいただきありがとうございます。まずは御社について簡単にご紹介ください。
中嶋さん(経営戦略室 室長):
当社は新潟県上越市に本社を構える総合建設業です。主に土木事業部と住宅リフォーム事業部の2部門を展開しています。
特にリフォーム部門は、22年間連続で新潟県売上No.1の実績があります。建設業ではありますが、「サービス業」という意識でお客様に寄り添う姿勢を大切にしています。
株式会社頸城建工の事業:土木事業部と住宅リフォーム事業部
株式会社頸城建工の事業:土木事業部と住宅リフォーム事業部
スパルタ:
今回、スパルタの生成AI研修を導入しようと思われたきっかけって、どんなところにあったんですか?
中嶋さん:
私たちは中小企業として少子高齢化や人手不足は当社にとっても大きな課題です。従来通りのやり方では限界があると感じていました。
NexTech Weekで御社のセミナーを聞き、「生成AIは特別な人のスキルではなく、誰でも使える実務ツールだ」という言葉が印象的でした。単なる知識習得ではなく、実務で実行できることに重きを置いている点が決め手となり、スパルタの「生成AI入門コース」に申し込みました。
NexTech Weekでのスパルタのセミナー
NexTech Weekでのスパルタのセミナー
スパルタ: 展示会の翌週にはお申し込みいただきましたよね。かなりスピード感があったと思うのですが…!
中嶋さん: うちの代表が「いいと思ったらまずやってみよう」というタイプでして。。。
失敗しても、それは成功に近づくための経験だと。その考え方が社風として根付いていると思います。

実際に受講してみてどうでしたか?

スパルタ:
ここからは、実際に受講された皆さんにお伺いしたいのですが、率直なご感想はいかがでしたか?
伊藤さん(経営企画)
伊藤さん(経営企画)
伊藤さん(経営企画):
私は入社2年目で、ビジネスメールを書くのがまだ不安なんです。でも、生成AIが文章を整えてくれるので、本当に助かっています。販促物として私が作成しているチラシなども、業務時間が半分くらいになった感覚があります。
 
駒澤さん(管理部 部長代理)
駒澤さん(管理部 部長代理)
駒澤さん(管理部 部長代理):
やっぱりAIを“アシスタント”みたいに使っていますね。「企画案を10個出して」とお願いすると、ぱっと出てくる。0から1を考えるのは難しいですが、AIがきっかけをくれるのがありがたいです。
あとは、うちの会社には専属のシステム担当がいないんです。私自身もそこまで詳しいわけではないのですが、社員から「パソコンでこんなエラーが出たんだけど、どうしたらいいですか?」といった相談を受けることがあります。
そういうときもAIを使って解決策を探したりしていますね。「初心者にもわかるように教えてほしい」といった形で質問すると、噛み砕いて説明してくれるんです。そうやってAIの回答の出し方も工夫しながら、いろいろな形で活用しています

業務改善プロジェクトの成果について

スパルタ:
プロジェクトでは、かなり大きな成果も出ましたよね。具体的に教えていただけますか?
松田さん(経営企画)
松田さん(経営企画)
松田さん(経営企画):
私は属人化していた集計業務があって、最終的には3時間かかっていた業務を約5分で完了できる仕組みを構築することができました。
自分の作業手順をChatGPTに入力しながら整理し、プロンプトを工夫してVBAコードを生成してもらいました。そこで得たVBAの知識やプロンプト設計の考え方は、他の業務改善にも活かされています。「自分たちでもここまでできるんだ」という自信につながりました。
大野さん(リフォーム事業部 営業主任)
大野さん(リフォーム事業部 営業主任)
大野さん(リフォーム事業部 営業主任):
私は、顧客のプロファイリング情報をもとに、誰が営業担当になるのが最適かを自動で判断してくれるVBAコードを作りました。結果として、これまで10分ほどかかっていた担当決定が3分程度でできるようになりました。
仕組みを作る過程で一番難しかったのは、「自分がどうしたいのか」を言語化することでした。AIは何でもやってくれるように見えますが、こちらがやってほしいことを明確に伝えなければ、正しい答えは返ってきません。そのやり取りを通して、論理的に考え、指示を出す力が身についたと感じています。
また、以前は感覚で決めていた部分を、AIが論理的に判断してくれるようになったことで、トラブルも減ったと感じています。業務効率だけでなく、判断の質も向上したことが大きな成果です。

研修後、社内の雰囲気は変わりましたか?

スパルタ:
マネージャーのお立場から見て、研修後に社内でどのような変化があったと感じられますか?
中嶋さん(経営戦略室 室長)
中嶋さん(経営戦略室 室長)
中嶋さん:
大きいのは、「まずAIに聞いてみよう」という空気ができたことです。もともと、新しい企画を考えたり、何かに挑戦したりすることに苦手意識を持つ社員も少なくありませんでした。しかし、「とりあえずやってみてから考えよう」という姿勢が少しずつ根付き、挑戦に対するハードルが下がってきたように思います。完璧を目指す前に、まず形にしてみる。その文化が育ってきました。
また、社員同士で「AIでこんなことができた」「これはうまくいかなかった」といった会話が自然と増えました。AI活用が特別な話題ではなく、日常的なテーマになったことは、マネージャーとしてとても嬉しかったですし、組織として前進している実感があります。

今後の展望を教えてください

スパルタ:
これから、生成AIをどのように活用していきたいですか?
中嶋さん:
今後は、生成AIを一部の人だけが使うものではなく、会社全体で全社員が当たり前に活用できる基盤にしていきたいと考えています。日常業務の中で自然にAIを使いこなせる状態を目指していきたいですね。
将来的には、当社オリジナルのAIの仕組み、あるいはツールのようなものを開発し、AIと共存していける環境を整えていきたいと思っています。単に外部のサービスを使うだけでなく、自社の業務や文化に合った形でAIを取り入れていきたいという構想もあります。
私たちは建設業ですが、本質はサービス業だと考えています。お客様に寄り添い、信頼関係を築くことは人間にしかできません。だからこそ、AIに任せられる作業は任せ、人は判断や創造、そしてお客様との関係構築に集中できる環境をつくりたい。その結果として、社員一人ひとりが成長を実感し、長く働き続けられる組織をつくっていきたいと考えています。
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まとめ:地方中小企業こそ、生成AIを武器にできる

頸城建工様の取り組みは、DXは大企業だけの話ではないことを示しています。
・展示会翌週の即決
・3時間→5分の業務改善
・若手社員の自信向上
・組織文化の変化
これらはすべて、特別なIT人材がいたから実現できたわけではありません。中小企業だからこそ持てるスピード感と実行力があったからこそ、形にできた成果です。
生成AIは、決して一部の専門家のための技術ではありません。正しく学び、実務に落とし込み、アウトプットまでやり切ることで、はじめて価値が生まれます。人手不足や業務の属人化に悩んでいる中小企業の皆さまにとって、生成AIは「未来の話」ではなく、「今すぐ使える現実的な選択肢」です。

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